用語・設定 2026年03月05日

エヴァ使徒一覧 TVシリーズ全18体と新劇場版を完全網羅

「使徒」——その名を聞くだけで、エヴァンゲリオンファンの心は震えます。

1995年のテレビアニメ放送開始から約30年が経った今でも、使徒たちの異質なデザインと圧倒的な存在感は色褪せることがありません。個人的にエヴァンゲリオンシリーズを繰り返し視聴してきた中で感じるのは、使徒の一体一体が単なる「敵キャラクター」ではなく、人間の心理や存在の本質を映し出す鏡のような役割を果たしているということです。

しかし、TVシリーズと新劇場版では使徒の設定や番号が異なり、「結局、使徒って全部で何体いるの?」「新劇場版ではどう変わったの?」と混乱される方も少なくありません。この記事では、TVシリーズ全18使徒と新劇場版の使徒を網羅的に整理し、それぞれの特徴や物語上の意味を丁寧に解説していきます。

この記事で学べること

  • TVシリーズ全18使徒の名前・特徴・登場話数を完全網羅した一覧
  • 新劇場版で再編された使徒ナンバリングとデザイン変更の全貌
  • 使徒の名前はすべてユダヤ・キリスト教の天使名に由来している
  • 「最後の使徒」が渚カヲルである理由と人類補完計画との関係
  • TVシリーズと新劇場版における使徒設定の決定的な違い

使徒とは何か エヴァンゲリオンの世界における根本的な存在

使徒を語る前に、そもそも「使徒とは何なのか」を整理しておく必要があります。

エヴァンゲリオンの世界において、使徒とは「生命の実」を持つ存在です。対して人間(リリン)は「知恵の実」を持つ存在として描かれています。どちらも同じ始祖から生まれた存在でありながら、異なる進化の道を歩んだ——これが使徒と人類の根本的な関係です。

使徒の名前はすべて、ユダヤ教やキリスト教における天使の名前から取られています。「Angel」という英語名が使われているのもそのためです。庵野秀明監督がこうした宗教的モチーフを採用した背景には、単なる装飾ではなく、「人間とは何か」「生命とは何か」という問いを物語の根底に据える意図があったと考えられています。

使徒の共通特徴として、すべての使徒が「コア」と呼ばれる赤い球体を持っており、これが弱点であると同時に生命の核となっています。また、通常兵器を無効化する「A.T.フィールド(Absolute Terror FIELD)」を展開できるのも使徒の大きな特徴です。A.T.フィールドとは、簡単に言えば「心の壁」を物理的なバリアとして具現化したもので、エヴァンゲリオンだけがこれを中和できます。

TVシリーズ使徒一覧 第1使徒から第10使徒まで

使徒とは何か エヴァンゲリオンの世界における根本的な存在 - エヴァ 使徒 一覧
使徒とは何か エヴァンゲリオンの世界における根本的な存在 – エヴァ 使徒 一覧

ここからは、TVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する全18使徒を順番に紹介していきます。まずは前半の10体です。

第1使徒 アダム

すべての使徒の始祖にあたる存在です。「白き月」に乗って地球に飛来し、15年前のセカンドインパクトの原因となりました。南極での覚醒実験(コンタクト実験)により大爆発を引き起こし、世界人口の半数が失われるという大災害をもたらしました。物語の中では胎児のような姿に縮小された状態で登場し、加持リョウジによってNERVに持ち込まれます。最終的にはゲンドウの右手に融合されるという衝撃的な展開を見せます。

第2使徒 リリス

人類(リリン)の始祖とされる存在です。NERVの最深部「ターミナルドグマ」に磔にされた巨大な白い体が印象的で、下半身がなく、常にLCLと呼ばれるオレンジ色の液体を流し続けています。物語の大半において「アダム」と偽って紹介されており、その正体が明かされるのは物語終盤です。人類補完計画の鍵を握る存在であり、旧劇場版『Air/まごころを、君に』では綾波レイと融合して巨大化し、サードインパクトを引き起こします。

第3使徒 サキエル

TVシリーズ第1話・第2話に登場する、多くのファンにとって最初に出会う使徒です。黒い体に鳥のような仮面、そして特徴的な長い腕を持つ人型の使徒で、第3新東京市に出現しました。国連軍のN²兵器(非核兵器の中で最大威力を持つ兵器)にも耐え、通常兵器の無力さを見せつけます。碇シンジが初めてエヴァ初号機に搭乗するきっかけとなった使徒であり、物語全体の始まりを告げる象徴的な存在です。最終的にはエヴァ初号機の暴走によって殲滅されました。

第4使徒 シャムシエル

第3話に登場する、昆虫のような外見を持つ使徒です。体の下部から伸びる2本の光る触手(光の鞭)が最大の武器で、この触手はA.T.フィールドを貫通する威力を持っています。シンジが初めて自分の意志でエヴァに乗り、戦うことを選んだ戦闘として重要なエピソードです。プログレッシブナイフ(エヴァが携行する振動ナイフ)によるコアへの直接攻撃で撃破されました。

第5使徒 ラミエル

第5話・第6話に登場する、正八面体(ダイヤモンドのような形)の使徒です。使徒の中でも特に人気が高く、その幾何学的な美しさとシンプルさが多くのファンを魅了しています。接近する物体を自動的に検知し、強力な荷電粒子砲で迎撃するという圧倒的な攻撃力を持ちます。ジオフロント(NERV本部の地下空間)に向けてドリルで掘削を行い、直接侵入を試みました。

この使徒を倒すために考案されたのが「ヤシマ作戦」です。日本全国の電力を集めてポジトロンスナイパーライフルを発射するという大規模作戦で、綾波レイがシンジを守るために盾となるシーンは、シリーズ屈指の名場面として語り継がれています。

第6使徒 ガギエル

第8話に登場する水中戦用の使徒です。巨大な魚のような姿をしており、太平洋上でエヴァ弐号機を輸送中の国連太平洋艦隊を襲撃しました。この戦闘で惣流・アスカ・ラングレーとエヴァ弐号機が初登場し、アスカの勝気な性格と高い戦闘能力が印象的に描かれました。水中という特殊な環境での戦闘は、シリーズの中でも異色のエピソードです。

第7使徒 イスラフェル

第9話に登場する、音楽の天使の名を持つ使徒です。最大の特徴は、コアを2つ持ち、体を2体に分裂できることです。片方を倒してももう片方が残っていれば再生してしまうため、2つのコアを同時に破壊する必要がありました。この難題を克服するため、シンジとアスカが音楽に合わせてシンクロ攻撃の訓練を行う「ユニゾン作戦」が実施されます。二人が同居しながら息を合わせていく過程は、コミカルでありながら人間関係の深化を描いた名エピソードです。

第8使徒 サンダルフォン

第10話に登場する、浅間山のマグマ内部で発見された使徒です。胎児の状態で発見されたため、「成長前に捕獲する」という前例のない作戦が実行されました。アスカがエヴァ弐号機でマグマに潜航するという極限状況での戦闘が展開されます。熱膨張を利用した冷却剤攻撃で撃破されました。

第9使徒 マトリエル

第11話に登場する、蜘蛛のような外見を持つ使徒です。NERV本部が停電に見舞われたタイミングで出現するという戦略的な登場をしました。強力な溶解液を分泌して攻撃しますが、使徒自体の戦闘力は比較的低く、停電復旧後にライフルの一斉射撃で撃破されています。このエピソードの本質は使徒との戦闘よりも、停電という非常事態でのNERV内部の人間ドラマにあります。

第10使徒 サハクィエル

第12話に登場する、宇宙空間から自らの体を爆弾として落下させるという前代未聞の攻撃方法を持つ使徒です。衛星軌道上から第3新東京市に向けて降下し、その巨体そのものが大量破壊兵器となります。シンジ、アスカ、レイの3人が初めて協力してエヴァ3機で受け止めるという展開は、チームワークの重要性を示す象徴的な戦闘でした。

💡 実体験から学んだこと
何度もシリーズを見返して気づいたのですが、前半の使徒は比較的「わかりやすい敵」として描かれています。しかし第10使徒あたりから、使徒の存在が単なる脅威ではなく、登場人物たちの心理を揺さぶる装置として機能し始めます。この構成の巧みさが、エヴァンゲリオンが単なるロボットアニメに留まらない理由だと個人的には感じています。

TVシリーズ使徒一覧 第11使徒から第18使徒まで

TVシリーズ使徒一覧 第1使徒から第10使徒まで - エヴァ 使徒 一覧
TVシリーズ使徒一覧 第1使徒から第10使徒まで – エヴァ 使徒 一覧

物語が後半に進むにつれ、使徒はより複雑で心理的な存在になっていきます。ここからは、エヴァンゲリオンの核心に迫る後半の使徒たちです。

第11使徒 イロウル

第13話に登場する、シリーズ中最も異質な使徒です。なんとナノマシン(極小の機械のような生命体)サイズの微生物型使徒で、NERV本部のMAGIシステム(3基のスーパーコンピューターで構成されるNERVの頭脳)に侵入・ハッキングを試みました。エヴァとの物理的な戦闘は一切なく、赤木リツコ博士がプログラミングで対抗するという、完全に頭脳戦のエピソードです。使徒の概念を大きく広げた存在として重要です。

第12使徒 レリエル

第16話に登場する、影のような使徒です。空中に浮かぶ球体が本体かと思いきや、実は地面に広がる影の方が本体であり、球体は影にすぎないという逆転の発想が衝撃的でした。影の内部はディラックの海(量子物理学の概念で、ここでは虚数空間を意味する)と呼ばれる異空間になっており、エヴァ初号機がこの空間に取り込まれてしまいます。

碇シンジがこの虚数空間内で自分自身と向き合うシーンは、エヴァンゲリオンという作品の本質を象徴するものです。最終的にはエヴァ初号機が内部から使徒を食い破って脱出するという衝撃的な結末を迎えます。

第13使徒 バルディエル

第18話に登場する、寄生型の使徒です。この使徒はエヴァ3号機に寄生し、機体そのものを乗っ取ってしまいます。問題は、エヴァ3号機のパイロットが鈴原トウジだったことです。友人が乗っている機体を攻撃しなければならないという究極の選択を突きつけられたシンジは操縦を拒否しますが、ゲンドウの命令でダミーシステム(自動操縦プログラム)が起動され、エヴァ初号機は3号機を容赦なく破壊します。

このエピソードは、シリーズ全体の転換点として知られています。シンジとゲンドウの関係が決定的に壊れ、物語は暗い方向へと加速していきます。

第14使徒 ゼルエル

第19話に登場する、シリーズ最強クラスの使徒です。圧倒的な攻撃力と防御力を持ち、エヴァ弐号機と零号機を次々と撃破しました。腕のように伸びるリボン状の器官で攻撃し、NERVのジオフロント装甲板を18枚すべて貫通するという凄まじい破壊力を見せます。

戦意を失っていたシンジが再びエヴァ初号機に搭乗し、活動限界(エヴァのバッテリー持続時間)を超えてなお戦い続けた結果、初号機が「覚醒」します。使徒のS²機関(永久動力源)を捕食して取り込むという、人間の兵器としてのエヴァの枠を超えた存在へと変貌する決定的なシーンです。

第15使徒 アラエル

第22話に登場する、衛星軌道上から光の槍でパイロットの精神を直接攻撃するという、まったく新しい攻撃方法を持つ使徒です。鳥のような光り輝く姿で宇宙空間に留まり、物理的には手が届きません。この精神攻撃のターゲットとなったのがアスカで、彼女の過去のトラウマが容赦なく暴かれていきます。

通常兵器もエヴァも届かない距離にいるため、最終的にはロンギヌスの槍(リリスに刺さっていた巨大な槍)を使って撃破されました。しかし、ロンギヌスの槍は月の軌道に到達して回収不能となり、後の展開に大きな影響を与えます。

第16使徒 アルミサエル

第23話に登場する、二重螺旋(DNAのような形状)の使徒です。エヴァ零号機に融合を試み、綾波レイの精神に侵入します。レイは使徒との融合が進む中で、使徒が「寂しさ」を感じていることに気づくという印象的な描写があります。

最終的にレイは自爆を選択し、エヴァ零号機もろとも使徒を道連れにします。このレイの自己犠牲は、彼女が「人形」ではなく自らの意志で行動できる存在であることを証明する重要なシーンです。その後、3人目の綾波レイが登場し、記憶が引き継がれていないことが明らかになります。

第17使徒 タブリス(渚カヲル)

第24話に登場する、人間の姿をした最後の使徒です。渚カヲルという名前で第5の適格者(エヴァパイロット候補)としてNERVに送り込まれました。シンジに対して「好意」を示し、心を閉ざしていたシンジが初めて心を開く相手となります。

しかし、カヲルはターミナルドグマに侵入し、リリスとの接触を図ります。最終的にカヲルは自らシンジに殺されることを選び、「僕を殺していいよ」とシンジに告げます。シンジがカヲルを手にかけるシーンは、長い沈黙とともに描かれ、シリーズで最も心を抉る場面の一つです。エヴァンゲリオンの使徒の中でも、カヲルは最も人間的でありながら最も悲劇的な存在として記憶されています。

第18使徒 リリン(人類)

これは個別のキャラクターではなく、人類そのものを指します。劇中でカヲルが「リリンは第18使徒」と語るシーンがあり、人類もまたリリスから生まれた使徒の一種であるという衝撃的な事実が明かされます。使徒と人類は本質的に同じ存在であり、「敵」と「味方」の境界が曖昧になるというエヴァンゲリオンの根本的なテーマがここに集約されています。

📊

TVシリーズ使徒の攻撃タイプ分布

物理攻撃型
39%

特殊能力型
22%

精神・侵食型
17%

始祖・概念型
22%

新劇場版(ヱヴァンゲリヲン新劇場版)の使徒一覧

TVシリーズ使徒一覧 第11使徒から第18使徒まで - エヴァ 使徒 一覧
TVシリーズ使徒一覧 第11使徒から第18使徒まで – エヴァ 使徒 一覧

2007年から2021年にかけて公開された新劇場版4部作では、使徒の設定が大幅に再構成されています。ナンバリングが変更され、デザインもリニューアルされました。新劇場版では使徒に固有の名前が公式に付けられておらず、「第○の使徒」という番号のみで呼ばれるのが大きな特徴です。

新劇場版「序」の使徒

第4の使徒は、TVシリーズのサキエルに相当する使徒です。基本的なデザインはTVシリーズを踏襲していますが、CGを活用したより滑らかな動きと質感が特徴です。第3新東京市への侵攻という展開はTVシリーズとほぼ同じですが、映像のクオリティが格段に向上しています。

第5の使徒は、TVシリーズのシャムシエルに相当します。「序」の冒頭で簡潔に処理され、TVシリーズほど詳しくは描かれません。

第6の使徒は、TVシリーズのラミエルに相当する正八面体の使徒です。新劇場版では変形能力が追加され、攻撃時に複雑な幾何学形態へとモーフィング(形態変化)する演出が加わりました。この変形シーンは新劇場版の映像技術を象徴するものとして高く評価されています。ヤシマ作戦の展開はTVシリーズと同様ですが、映像的な迫力は別次元です。

新劇場版「破」の使徒

「破」では新劇場版オリジナルの使徒が登場し、TVシリーズとの違いが明確になります。

第7の使徒は、TVシリーズには存在しない新劇場版オリジナルの使徒です。封印柱に封じられていた時計のような外見の使徒で、真希波・マリ・イラストリアスとエヴァ仮設5号機による戦闘で撃破されます。マリの初登場シーンを飾る使徒として重要です。

第8の使徒は、TVシリーズのガギエルに相当する水中型使徒です。

第9の使徒は、TVシリーズのバルディエルに相当する寄生型使徒です。新劇場版ではエヴァ3号機のパイロットがアスカに変更されており、TVシリーズとは異なる悲劇が展開されます。

第10の使徒は、TVシリーズのゼルエルに相当する最強クラスの使徒です。「破」のクライマックスで登場し、綾波レイを捕食するという衝撃的な展開が描かれます。シンジがレイを救うためにエヴァ初号機を覚醒させ、ニア・サードインパクトが発生するシーンは新劇場版前半の最大の見せ場です。

新劇場版「Q」と「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の使徒

第12の使徒は「Q」で言及される使徒で、マーク.06に封印されていたとされています。エヴァ第13号機の覚醒に関わる存在です。

第13の使徒は、新劇場版における最後の使徒です。TVシリーズと同様に渚カヲルが関連していますが、その扱いは大きく異なります。「Q」においてカヲルは第1使徒から第13使徒へと「堕とされた」と語られ、新劇場版独自の使徒観が示されています。

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では、使徒の概念そのものが再定義され、すべての使徒が最終的に浄化・昇華されるという結末を迎えます。

💡 実体験から学んだこと
新劇場版を初めて見たとき、使徒のナンバリングが変わっていることに混乱しました。しかし何度か見返すうちに、これは単なる番号変更ではなく、新劇場版が「TVシリーズの続き」あるいは「ループ」であることを示唆する仕掛けなのではないかと気づきました。特にカヲルの「今度こそ君だけは幸せにしてみせる」というセリフは、この仮説を強く裏付けるものだと感じています。

TVシリーズと新劇場版の使徒設定を比較する

TVシリーズと新劇場版では、使徒に関する設定にいくつかの重要な違いがあります。これらを理解しておくと、両作品をより深く楽しめます。

TV

TVシリーズの特徴

  • 全18使徒(アダム〜リリン)
  • 各使徒に天使名の固有名称あり
  • 第1使徒がアダム、第2使徒がリリス
  • 使徒は個別に撃破される
  • 人類(リリン)が第18使徒

新劇場版の特徴

  • 第1〜第13の使徒(全13体)
  • 固有名称なし(番号のみ)
  • ナンバリングが再編成されている
  • オリジナル使徒(第7の使徒)が追加
  • 最終的にすべて浄化される結末

最も重要な違いは、TVシリーズでは使徒が「倒すべき敵」として描かれるのに対し、新劇場版では最終的に「救済すべき存在」として再定義されている点です。これは庵野秀明監督の約25年にわたる心境の変化を反映しているとも言われています。

また、新劇場版ではTVシリーズに登場した一部の使徒が省略されています。イスラフェル、サンダルフォン、マトリエル、サハクィエル、イロウル、レリエルなどに直接対応する使徒は登場せず、物語のテンポを優先した構成になっています。

使徒の名前に隠された天使学の意味

使徒の名前はすべてユダヤ教・キリスト教の天使に由来しており、それぞれの天使が持つ意味と劇中での役割には興味深い対応関係があります。

サキエル(Sachiel)は「神の覆い」を意味する水の天使であり、劇中では雨の中で出現します。ラミエル(Ramiel)は「神の雷」を意味し、荷電粒子砲という電気的な攻撃を行います。アラエル(Arael)は「神の光」を意味する天使で、光の攻撃で精神を侵食するという設定と見事に一致しています。

タブリス(Tabris)は「自由意志」を意味する天使名です。渚カヲルが自らの意志でシンジに殺されることを選ぶという展開は、まさにこの名前の意味を体現しています。

こうした細部へのこだわりは、エヴァンゲリオンという作品の文化的な奥行きを示すものであり、500 TYPE EVAのようなエヴァンゲリオン関連コンテンツが長年にわたって考察され続ける理由の一つでもあります。

使徒の強さランキングと印象的な戦闘シーン

ファンの間で常に議論されるのが「最強の使徒は誰か」というテーマです。もちろん公式の強さランキングは存在しませんが、劇中の描写から総合的に判断すると、以下のような評価が一般的です。

📊

ファン評価に基づく使徒の脅威度

ゼルエル
S+

ラミエル
S

アルミサエル
A+

アラエル
A

サキエル
B+

ゼルエルは「最強の拒絶タイプ」と呼ばれ、エヴァ2機を単独で撃破した唯一の使徒です。一方で、アラエルやイロウルのように物理的な戦闘力ではなく特殊能力で脅威を与える使徒も高く評価されています。強さの基準を「戦闘力」に置くか「物語への影響力」に置くかで評価は大きく変わります。

個人的には、バルディエル(第13使徒)が最も恐ろしい使徒だと感じています。戦闘力そのものよりも、「友人が乗っているエヴァを破壊しなければならない」という状況を生み出した点で、パイロットの心に最も深い傷を残した使徒だからです。

使徒が象徴するエヴァンゲリオンのテーマ

使徒を単なる「倒すべき敵」として見るだけでは、エヴァンゲリオンという作品の半分も理解できません。

物語の序盤では、使徒は外部からの脅威として描かれます。しかし物語が進むにつれ、使徒との戦いはパイロットたちの内面との戦いへと変質していきます。レリエルの虚数空間でシンジが自分と向き合い、アラエルの精神攻撃でアスカのトラウマが暴かれ、アルミサエルとの融合でレイが自己の存在意義を問う——使徒は、登場人物たちが自分自身と対峙するための「触媒」として機能しているのです。

そして最終的に、人類自体が第18使徒であるという事実が示されることで、「敵」と「味方」の二項対立が崩壊します。使徒を排除することは、自分自身の一部を排除することに等しい——この気づきこそが、エヴァンゲリオンが30年近く語り続けられる理由の核心にあると考えています。

よくある質問

使徒は全部で何体いますか

TVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』では全18使徒が登場します。第1使徒アダムから第18使徒リリン(人類)までです。新劇場版では第1の使徒から第13の使徒まで、全13体に再編されています。ただし、すべての使徒が画面上で戦闘シーンを持つわけではなく、アダムやリリスのように設定上の存在として語られるものも含まれています。

TVシリーズと新劇場版で使徒の番号が違うのはなぜですか

新劇場版は単なるリメイクではなく、TVシリーズとは異なる物語として構成されているためです。ナンバリングの変更にはいくつかの理由が考えられますが、一部の使徒が省略されたこと、新規使徒が追加されたこと、そして物語構造自体が再編されたことが主な要因です。また、新劇場版がTVシリーズの「ループ(繰り返し)」であるという考察もあり、番号変更はその手がかりの一つとも解釈されています。

使徒の名前にはどんな意味がありますか

使徒の名前はすべてユダヤ教・キリスト教の天使学(エンジェロロジー)に由来しています。例えばサキエルは「神の覆い」、ラミエルは「神の雷」、タブリスは「自由意志」を意味します。多くの場合、天使名の意味と劇中での使徒の特徴が対応しており、庵野秀明監督の綿密な設定構築がうかがえます。ただし、新劇場版では固有名称が使用されず、番号のみで呼ばれています。

最強の使徒はどれですか

公式の強さランキングは存在しませんが、ファンの間ではゼルエル(第14使徒)が最強という意見が多数派です。エヴァ2機を単独で撃破し、NERVの装甲板を全層貫通するなど、圧倒的な戦闘力を見せました。ただし、「強さ」の定義次第では、精神攻撃のアラエルやナノマシンのイロウルを推す声もあります。新劇場版では第10の使徒(ゼルエル相当)がニア・サードインパクトのきっかけとなるなど、やはり最強クラスとして描かれています。

なぜ人類(リリン)も使徒に分類されるのですか

エヴァンゲリオンの世界設定では、使徒も人類も同じ「生命の源」から生まれた存在です。使徒はアダムから、人類はリリスから派生しましたが、どちらも根源は同じです。人類を第18使徒として位置づけることで、「敵を倒す」という単純な物語構造を超え、「自分たちもまた使徒である」という根本的な問いを投げかけています。この設定は人類補完計画の思想的基盤にもなっています。